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わたしは時々甥姪に
母との会話をメールします。
 
わたしたちも行く道、通る道
 
年取るってことを
知っといてもらいたいのです。
 
 
 
誤嚥騒動の後
考え直してみると
 
おばあちゃんはこの何日か
むせ易くなっていたんだよね。
 
病院を出てからずっと
調子がよかったのに
 
どうしてだろって思ってたんだ。
 
で、考えてみると
 
実は気になることが
一つあって
 
そのことを牛田リーダーに
質問してみたんだ。
 
それは
 
『痰切り薬』が4、5日前から
錠剤から液剤に変ってたってこと。
 
どうもその頃から
 
おばあちゃんの『むせ』が
多くなったような気がしたんだよ。
 
それで、変更の理由を聞いたってわけ。
 
リーダーは
薬が変わった事実は知らなくて
 
看護士詰所に
問い合わせてくれた。
 
看護士が早速来て
説明してくれるには
 
『錠剤』は
いちいち砕かねばならず
 
嘱託医に相談すると
 
「水が飲めるか」と聞いたので
「飲める」と答えると
 
同じ内容の液剤に
処方を変えたってことだった。
 
もともとこの錠剤は
入院していたF病院で
 
あれでも駄目、これでも駄目と
試行錯誤して
 
やっと辿り着いた薬。
 
入所する時
 
「錠剤は薬局で砕いてくれますから
そちらに頼みましょうか」
 
と僕が言った時
 
「いえこちらでも砕けますし
用意できますから」
 
と言ってくれていた薬だよ。
 
やっている内に面倒に
なったのか
 
作業改善を図ったのかは
知らないけれど
 
まあそういう変更をしたってわけ。
 
それで
 
「同じ効能かどうかは
分からないけれど
 
母と薬の相性もあるでしょうから」
 
と言って、今夜から
以前の錠剤に戻してもらった。
 
おばあちゃんの
『痰切れの悪さ』の原因が
 
薬の変更かどうかは
わからないけれど
 
僕らは
細かいことまで一つ一つ
 
注意を払って行かなけりゃあ
駄目だと思ったよ。

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わたしは時々甥姪に
母との会話をメールします。
 
わたしたちも行く道、通る道
 
年取るってことを
知っといてもらいたいのです。
 
 
 
誤嚥騒動の続き。
 
今日、一生園に行くと直ぐ
牛田リーダーが来てね
 
「昨日はごめんなさいね。
 
ご飯はあれから私が
ゆっくり食べさせました。
 
誤嚥も無く完食しましたよ」
 
って報告してくれたんだ。
 
騒動の
昨日の今日のことだからね
 
嘘でもそういってくれて
有難かった。
 
こういう対処や物言いが
家族としちゃあほんとに有難い。
 
で、そのあと牛田リーダーが
言ったんだ。
 
「飛来さんねえ。
 
誤嚥した時は
 
その後しばらくは
食べさせない方が安全ですよ。
 
多少お腹が空いても
 
後のトラブル考えたら
どうってことないですよ。
 
体調の悪い時直ぐ食べると
 
また誤嚥して
大事に至ることがよくあるんですよ」
 
ってね。
 
僕もそれを聞いて今日は
素直に
 
『まあそういう考え方もあるわな』
と、食事制限の理屈を納得したんだよ。
 
昨日の誤嚥の後の
おばあちゃんの虚ろの目
 
あれを見てりゃあ
 
あん時食べさせたら
どうなってたかは容易に想像できる。
 
僕だって
分別ある大の男だからね
 
やることをやってくれた後で
真摯に説明されりゃあ
 
我引っ込めて
素直に納得するんだよ。

わたしは時々甥姪に
母との会話をメールします。
 
わたしたちも行く道、通る道
 
年取るってことを
知っといてもらいたいのです。
 
 
 
昨日
 
誤嚥で苦しんだおばあちゃんも
今日は復活。
 
昨日と同じプリンを平らげ
食事もあまりむせずに完食しました。
 
瑠璃に指摘されたおかゆには

とろとろに
とろみを付けときました。
 
おばあちゃんが
 
匙にすくった食べ物を
啜り込むようにして食べるのは
 
みんなも知ってるよね。
 
高く上がらない手で
 
匙を口の中まで入れるのが
大変だからだけれど
 
啜った時
 
その飛沫が気道に入るんじゃないか
と考えたからなんだ。
 
これで誤嚥問題が解決すりゃあ
目出度しめでたしさ。

わたしは時々甥姪に
母との会話をメールします。
 
わたしたちも行く道、通る道
 
年取るってことを
知っといてもらいたいのです。
 
 
 
せき込みが治まっても

呆けたような顔で
ぽつんと座っていたおばあちゃん。
 
 
気持ちが落ち着いた今はね
 
サブリーダの言うことにも
一理あったってことは
 
僕は認めるよ。
 
食事前に僕がいろいろ
食べさせ過ぎていたのかも知れない。
 
食べた物がもう、喉チンコまで
来ていたのかも知れない。
 
だけど
おばあちゃんの息子として
 
僕はあん時、サブリーダーに
せめて
 
『様子を見ながら
後で食べさせてみますから
 
もうちょっと
待ってみましょうよ』
 
と、嘘でもいいから
言って欲しかったんだ。
 
そんなわけで、あん時の僕は
後ろ髪引かれる思いで
 
一生園を後にしたんだよ。
 
腹立ち紛れに
瑠璃にメールするとすぐ返事が来た。
 
『太郎さん!
誤嚥、大変でしたね。
 
お粥がゆるすぎたのかな?
お母さんは夕飯たべられたかしら?
 
私も施設の方々には
いつも
 
丁寧に丁寧に
お願いしてきましたが
 
やはりお世話をする方にとっては
面倒なこともあるんでしょうね。
 
入所者・家族・介護士・医者
公的機関・政治家等々それぞれが
 
お互いの立場をどう理解し
どう応え、伝えるか
 
最後は人間性に
関係してくるんでしょうね。
 
でも困っている人がいたら
 
何とかしてやりたいって思うのが
普通の人ですよね。
 
ましてや
そこに家族がいたら
 
腹の中では嫌だなと思っても
はりきっちゃうと思うんですが・・・。
 
お母さんは
食べることだけが楽しみだから
 
明日は誤嚥にならないように
祈っています』
 
僕はメールしてよかった
ガス抜きになった。
 
ガス抜く相手がいるってこたあ
有難い事さ。
わたしは時々甥姪に
母との会話をメールします。
 
わたしたちも行く道、通る道
 
年取るってことを
知っといてもらいたいのです。
 
 
 
積極的な処置なしの続きだがね
 
 
ゼロゼロが一応収まった
おばあちゃんに
 
僕が
食事をさせようとするとね。
 
これを見たサブリーダーが
言い放ったんだ、憎々しげに。
 
「うちじゃあねえ
 
誤嚥してむせたら
もう食べさせないんですよ。
 
皆さんに
そうしてもらっているんです!
 
食事は

こちらで片付けますから
そのままにしといて下さい!」ってね。
 
もちろん、さっきの『嫌だよね!』とか
『憎々しげに』とかいうのは
 
僕の受け取り方の問題で
 
彼女らはあくまで
冷静だったんだと思う。
 
だけど、僕にゃあ

木で鼻をくくったような物言いに
聞こえたのは事実。

彼女らが

おばあちゃんの息子の感情に
寄り添ってくれなかったってのも

ほんとんとこ。
 
「お陰様でゼロゼロはもう
治まったようだけど
 
じゃあ様子を見て
 
後でまた残りを
食べさせてもらえませんか?」
 
と、僕はまた丁寧に頼んだんだ。
 
だけど、サブリーダーは
 
「うちじゃあねえ・・・」
の繰り返し。
 
『だって見て下さいよ。
 
母はまだお昼
何口も食べちゃあいないんですよ。
 
お腹空くじゃあありませんか』
 
とはまたしても
僕の腹の虫。
 
だけど、僕は悲しくも
 
おばあちゃんが
お世話になっている身
 
腹立ちまぎれに
出そうになった腹の虫の言葉を
 
ぐっと抑え込んだんだ。
 
僕のこん時の気持ちは
あれから半年以上経った今でも
 
生々しく思い出される。
 
だからこそ僕は今
こんなに長々書いているんだよ。
 
僕らが言い合っている間
おばあちゃんは
 
ゼロゼロからは解放されたものの
まだ目は虚ろ
 
呆けたような顔で
ぽつんと座っていたんだよ。
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