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少し前の日曜の夜のこと

わたしは
テレビを観ておりました。

人気番組
【さんまのスーパーからくりテレビ】

アナウンサーの質問に

 
三人のご老人が
なんとも「とんちんかん」な答を
大真面目で言って

大笑いされています。

笑われるご老人たちも
屈託なく笑っています。

演技や演出で言っているのなら
「もの凄いエンタテーメント」

わたしも大笑いしながら
見ておりました。



でも、もしかしたら・・・

これは
耳の遠さを笑いものにしている
のかも・・・

そう考えるとわたしは

手放しで
笑っていられなくなったのです。

わたしには
耳の遠い母がいるのです。
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今、NHKで

大河ドラマ・「山本勘助」を
やっています。

わたしの実家からそう遠くない所に

「館のセット」が造られていて
見学者で賑わっています。

「私も見たい」と母がいうので
一緒に行って来ました。

外に出たついでに
わたし達はちょっと足を延ばし

信玄が信濃攻めに使った棒道や
由布姫が歩いた諏訪湖周辺を散策し
諏訪大社や高島城も見て回り

いにしえに
ちょっと思いを馳せました。

「そうか!

信玄はここで
戦勝祈願したんだ、お母さん!

そうか!

由布姫は
ここで泣いたんだ、お母さん!」

そんな想像話をしながら歩く
母との散策は

ことの外楽しいものでした。



 歳は取ったけれど
母の好奇心は一向に衰えません。

みんなが行くところは
どこでも行きたいし

みんなが見るものは
何でも見たいのです。

母の希望も
たまにはかなえてやらなきゃあな!

日常生活に追われている私ですが
そう反省した私です。

98歳を超えた母の楽しみの一つは
新聞を読む事。

居間の椅子に座って
一日中読んでいます。

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 母・乙女人形
  長女・翔子が作りました







「読んだ先から忘れちゃうんだから
読まなくたって同じだけどね。

だけど・・・

何十年も続けてきた日課だから
やっぱりね」

とか何とか言いながら読んでいます。

そんな母が

「お悔み欄」を見ながら
時々
初めて気がついたように言うのです。

「私と同じ位の歳の人・・・
最近・・・あんまり死なないわね」
って。

それから毎回
自分に言い聞かすように言うのです。

「それもそうよね、みんなもう・・・・・」
って。

「それもそうだね、お母さん」

わたしも後から毎回そう言うのです。

そして毎回
二人で大笑いするのです。

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八ヶ岳の裾野を走っていた時

ふと目に留まった

ツツジの花

周りにも、自身にも

まだ緑が無いのに

一人敢然と

薄紫に咲いておりました


わたしはそのツツジに

わたしより先に老いの道を行く

母・飛来乙女を重ねたのです

エッセイ
同行二人・母とわたしの老いのつれづれ
 
人の老いは美しいもの
だけど、底知れぬ悲しさや切なさが
胸を締め付けるのも本当のところ。
 
このエッセイは、母とわたしの
共に生きる愛の証です。
 
このエッセイが、今日も
美しく生きようと頑張っておられるお年寄りや
それを支えておられる方々の
気晴らしやなぐさめになることを願っています。


                飛来 太郎

       

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飛来 太郎
   ( パパ人形 : マノン作 )





母には、自称4女も入れて1男5女、6人の子供がいます。
だから、このエッセイではこの7人を中心にした悲喜交々の出来事が語られます。

主な登場人物 ( 名前 ( 別称 ) )
  
母 ( 飛来乙女 )
長女 ( 翔子 )
次女 ( 眸 )
長男・わたし ( 太郎 ( 兄ちゃん ) )
嫁 ( 晴子 )
3女 ( 芽衣子 )
真正4女 ( 瑠璃 )
真正4女の夫 ( 健 )
自称4女 ( 遼子さん )
友人・N ( 梨山 )
ヘルパーさん ( 渋田さん )
孫、ひ孫 ( ミナミ、サホ、ユウト、ミノン
        マノン、イッコウ、聖、ナコちゃん
        ミソノ、ミルカ 、・・・ )
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