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今年も
賀状で頂きましたが

母は折に触れ
教え子の方々から

たくさんの
俳句や短歌を頂いています。

一句一句に
詠まれた方の

母への気持ちが
込められていて

わたし達の心も
本当に温まるのです。

80年にも及ぶ
教え子たちとの交流。

母はほんとうに永いこと

幸せなお付き合いを
頂いているのです。



つつがなく 白寿迎えし 先生の
祝いの品を 押し頂ぬ

                 
S.K様

七草の
粥に恩師の さち祈り

                 
T.M様

炬燵にて
恩師の写真 吾が宝

                 
T.M様

はるばると 訪ね行きたり 大泉の
一人住まひの 恩師の家に

                 
S.K様

土産にと 作りてあげし チャンチャンコ
その場にて着る 嬉しげな顔

                 
S.K様

師の里に
友と集いて 冬花火

                 
Y.N様

背の丸み きづかいつつも 詩舞習う
乙女女史の 頬は明るく

                 
T.C様

つつがなく 米寿迎えし 我が恩師
永遠(とことわ)の幸 遥か祈らん

                 
S.K様

七十三歳の 恩師と言えど 若若し
訪ねし我等 足腰悪し

                 
S.K様

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「いったい何センチになったの?」

4ヶ月振りに会ったひ孫を見上げて
母がたずねました。

「173センチ。

この1年で
10センチ伸びたから」

ひ孫が嬉しそうに答えました。

「私なんかもう縮むばっかり。

こう見えても

昔は150センチちょい
あったんだけどね」

135センチの母が
残念そうに言いました。

「そうなんだよね
年を取るとどうしても縮むよね。

先日の人間ドック
ぼかあ6ミリ縮んでた」

っと、わたし。

「叔父さん
叔父さんなんてまだいいですよ。

僕なんて
46歳で1センチですよ

1センチ!!」

ひ孫の父親が
なぜか自慢そうに続きました。

今年の新年会は

こうやって
縮みの自慢話で始まったのです。

「嫌な夢見ちゃってね

風邪で寝込んでいた母が
三が日が過ぎて復活

起きて来るなり言ったのです。

「どんな夢見たの?」

親思いのわたしは
即座に反応して上げました。

「蛇なのよ。

誰かが蛇を掴んで
近寄って来たのよ」

そう言って
母が眉をひそめました。

母は蛇が大の苦手。

家のめぐりに蛇が出ると

近所中に電話して処理を頼む
母なのです。

「お母様、蛇は吉兆ですよ!

蛇は縁起がいいって
言うじゃあありませんか。

今年はきっといい事ありますよ
お母様」

姑思いの妻は

「お母様」を連発して
言祝ぎを言います。

「一富士、二鷹、三茄子って
言うけど

蛇は何番目かなあ」

っと、わたしも合わせます。

「蛇はきっと四番目ですよね
お母様。

太郎さんだって
蛇年生まれなんですよ、お母様。

お陰で
いい息子じゃあありませんか!

ねえ、お母様」

母と同じ蛇嫌いの妻が

わたしを引き合いに出してまでして
言祝ぎを続けます。

「ええっ?
兄ちゃん蛇年なの!

いやだねえ、蛇年だったなんて!
私、まったく知らなかった」

妻の言祝ぎにも関わらず

母は渋い顔を
なお渋くしました。

「嫌だったって
蛇年に産んだのお母さんじゃない」

「そりゃあそうだけど
やっぱり蛇年の息子じゃあね」

それで三人大笑い。

我が家の
初笑いになったのです。

母は毎年

200枚ほどの賀状を出し
頂いています。

お相手は
少しずつ入れ替わりながらも

その数はほぼ横ばいです。

今年頂いた1枚の賀状に
こんな短歌が添えられていました。

教師だった母の

70数年も前の
教え子・T.小林様からでした。

我が恩師
薄き化粧でにこやかに
思い出語る今は百歳



ありがたいことに

母は今春
本当に多くの方から

数え百歳を寿ぐ賀状を
頂いたのです。

平成二十年
母の年賀状です。



明けましておめでとうございます。

ご一統様におかれましては
今年もまたお揃いで
健やかに新年を迎えられたことと
お喜び申し上げます。

お陰様で私も
何とか百歳の声をかけて頂き
昨秋、一族の者に
白寿の祝いをしてもらいました。

これからも明るく楽しく
元気で生きて行きたいと
考えております。

なんにも不満のない毎日ですが

ただ昨今の日本を見る時
人の命を虫けら同然に
余りにも粗末に扱う風潮が空恐ろしく
心配になります。

せめて
これから日本を担う子供たちに
夢を託させてもらいたいと思います。
       

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 写真は師範学校時代の私です
  わたしにもこんな日があったのです






黒髪も百歳なれば
あちこちに白髪ごときが
目につきぬ

今年また
どうやら書けた年賀状
あの方この方みなお元気で

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