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母の爪は
数年前から
わたしが切るようになりました。
母はもちろん
爪切りは持てますが
爪を切るだけの
握力がなくなったのです。
『爪切りは兄ちゃんの仕事』
わたしが切るようになってから
母はそう決めています。
「誰かに
切ってもらえばよかったのに」
たまに伸びている爪を見つけて
わたしが言うと
「兄ちゃんでなきゃあ
頼みにくくて」
と、母は言うのです。
母は屈託なく
誰とでも付き合う人ですが
頼み事は苦手な人。
その分
周りの者が
気を使ってやらなけりゃあ
と、わたしは思うのです。
でも・・・
ちょっと前までわたしは
こんな日が来るとは
夢にも思っていませんでした。
母の手を引いたり、髪を結ったり
爪を切ったり、耳掃除をしたり・・・
そんな日が来るとは
夢想だにしていませんでした。
だけど・・・
そんな日が来てよかったとも
思っているのです。
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