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母の
血液検査の結果が出たというので
陸ちゃんの病院に行って来ました。
診察室に入ると
にこにこした陸ちゃんが
開口一番言いました。
「まったく問題ありません。
肝臓にも腎臓にも心臓にも血液にも
まったく異常ありません。
これこの通り、全部基準値の中
これじゃあ、長寿日本一間違いなし
115歳間違いないですよ」
データーにチェックを入れながら
陸ちゃんが保証してくれました。
「いやあ先生!
ありがとうございました。
ぼかあね、不思議なんですよ。
あれだけ
暴飲暴食しているお袋が
糖尿の気もない
何にもないってんですから
一体どうなってるんだか
わが母ながら驚いているんです」
と、わたしは
糖尿やら心臓病やらで
お椀1杯ほどの薬を飲む長姉を
思い浮かべながら
母の健康に感謝したのです。
陸ちゃんは真正4女の同級生
地域医療を守る立派な院長先生。
その都度席を立って
母の耳に口を近づけ
診断結果を説明してくれる
赤ひげ先生です。
わたし達は今
陸ちゃんを心から信頼し
母の命を託しているのです。
春彼岸の3月22日
今年もまた
母の教え子が訪ねて来てくれ
妻とわたしはお相伴
楽しい時間を過ごさせて頂きました。
86歳になった今年の教え子達
常連の1人は病欠したけれど
他はみんな大元気
和歌をたしなむSさんは
詩を書いて来てくれました。
Sさんがその朗読を始めた時のこと
母が注文を付けました。
「Sさん!
ちゃんと立って読んで頂戴」
そう言われた
立つのもやっとのSさん
曲った腰を必死に伸ばして立ち上がり
また読み始めました。
するとまた、母が言ったのです。
「Sさん!
もっと大きな声で読んで頂戴。
みんなに聞こえるように!」
そう言われたSさん
仕方なくかどうか分らないけれど
一段と声を張り上げ、読み上げたのです。
朗読が一段落して
妻がみんなにコーヒーを出しました。
すると、母が言いました。
「晴子ちゃん!
こんな苦いコーヒー入れちゃって。
いつもの、普通のお茶に入れ直して頂戴」
それを聞いていた教え子達
母がトイレに立った隙に口々に言いました。
「まるで先生
戦時中の先生に戻ったみたい!
立って読めだの声を大きくだのって
昔みたいに厳しくて。
昔みたいに厳しくて。
お嫁さんだって困るでしょ!
コーヒーが苦いなんて言われても。
これじゃあ
お嫁さんが大変だわ!」
そう言われて妻は
「いんえぇ、そんなことはありません。
こんなことぐらい
どうってことじゃあありません」
と、分ったような
分らないような答えをしておりました。
母は最近ちょっと
「自分の存在を誇示」したくなって来ています。
母がいようがいまいが
寝たければ寝るような妻ですが
それでもまだ他人様に
同情されるような時もあるのです。
同情されるような時もあるのです。
母が最近
独り住まいを寂しがる様になりました。
去年の入院騒ぎの時
主治医に忠告された事もあって
わたしはこの春から出来るだけ
実家で母と過ごすようにしています。
だけど
母とふたりだけの生活はやっぱり大変。
同じことを繰り返し聞かれるし
自分のやりたいことも思うように出来なくて
どうしてもストレスが溜まります。
それで、姉妹に泣き言をメールしました。
みなさん!
お気楽な生活してますか?
今日はお母さんを連れて
陸ちゃんの病院へ行って来ました。
お母さんは肺にも心臓にも
取り立てて言うほどの問題はありません。
時々、ぜーぜー息切れするのも
足の冷たいのも心配だったのだけれど
聴診器でも心電図でも
特別な問題は見つかりませんでした。
「まあ、何と言っても年が年だからですね」
という診断でした。
そんなわけで
血液の検査結果は未だだけど
お母さんはまあまあ元気
血液の検査結果は未だだけど
お母さんはまあまあ元気
投薬もありません。
だけど
僕の方は精神的に参っています。
20日を超えるお母さんとだけの生活は
やっぱりきつい。
「大丈夫か?」と問われれば
泣き言を言いたくなるこの頃です。
誰か代っちゃくれませんかね?
この泣き言メールの結果
4人の姉妹とわたしの妻が
月に数日づつ、合わせれば2週間ほど
わたしに代って
母と暮らしてくれる事になったのです。
母が姉妹をたくさん産んでおいてくれた事に
わたしは今感謝しているのです。