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春彼岸の3月22日
今年もまた
母の教え子が訪ねて来てくれ
妻とわたしはお相伴
楽しい時間を過ごさせて頂きました。
86歳になった今年の教え子達
常連の1人は病欠したけれど
他はみんな大元気
和歌をたしなむSさんは
詩を書いて来てくれました。
Sさんがその朗読を始めた時のこと
母が注文を付けました。
「Sさん!
ちゃんと立って読んで頂戴」
そう言われた
立つのもやっとのSさん
曲った腰を必死に伸ばして立ち上がり
また読み始めました。
するとまた、母が言ったのです。
「Sさん!
もっと大きな声で読んで頂戴。
みんなに聞こえるように!」
そう言われたSさん
仕方なくかどうか分らないけれど
一段と声を張り上げ、読み上げたのです。
朗読が一段落して
妻がみんなにコーヒーを出しました。
すると、母が言いました。
「晴子ちゃん!
こんな苦いコーヒー入れちゃって。
いつもの、普通のお茶に入れ直して頂戴」
それを聞いていた教え子達
母がトイレに立った隙に口々に言いました。
「まるで先生
戦時中の先生に戻ったみたい!
立って読めだの声を大きくだのって
昔みたいに厳しくて。
昔みたいに厳しくて。
お嫁さんだって困るでしょ!
コーヒーが苦いなんて言われても。
これじゃあ
お嫁さんが大変だわ!」
そう言われて妻は
「いんえぇ、そんなことはありません。
こんなことぐらい
どうってことじゃあありません」
と、分ったような
分らないような答えをしておりました。
母は最近ちょっと
「自分の存在を誇示」したくなって来ています。
母がいようがいまいが
寝たければ寝るような妻ですが
それでもまだ他人様に
同情されるような時もあるのです。
同情されるような時もあるのです。
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