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「私は日本一の幸せ者」
お花見から帰った母が言いました。
「私は日本一の幸せ者」
ショッピングセンターへ
行ってきた母が言いました。
「だってそうでしょ!
チョウキュウ(普通)に
歩けもしない私を連れ出すなんて
みんなだって面倒な筈。
こんな半端者を連れ歩くのは
本当に大変なことなのよ。
それなのに私は
連れ出してもらえるの。
この歳で
世間を見させてもらえるのよ。
ほんとうにありがたいわ
これ以上の幸せはないわよ。
世間一般の年寄りなんて
ほんとに可哀想。
『おばあちゃんはお留守番しててね。
歩くのが大変ですものね』って
そうお為ごかしに言われて
置いてかれるのが普通。
独り寂しく
家にいるのが普通なのよ。
年寄りを車に乗せたり降ろしたり
車椅子を乗せたり下ろしたり
手を引いたり、説明したりって
ほんとに大変だもの。
連れて行かなけりゃあ
どんなに楽だろうって
私自身が思うのよ。
だからね
わたしは日本一の幸せ者」
母は外出から帰って来る度
そう言うのです。
確かに、母の言う通り
母を連れ歩くのは面倒。
わたしだってできれば
連れ出したくなんかないのです。
だけど
「私は日本一の幸せ者」
と、そう言って喜んでくれる
母がいる限り
連れ出したくなるのが親子の情
って、もんなんですよね。
って、もんなんですよね。
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