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「習った事もないのだけれど」

母はそう言いながらも
折に触れ

歌詠みもして来たのです。

教員生活
父との恋愛、父との別れ

一人暮らし、教え子との交流
そして百歳の今を。



母の歌です。

去る年に 教えし子等の 大人びて 
集い寄れるも 我はうれしき

待つ人は 遂に来ませず 秋の日は
はや暮れ初めて 哀しみの湧く

なつかしの 人より来る 玉章を
乙女は胸に そっとあており

一年を 苦しみ悶えし 我が願ひ
今宵うれしも 父は許しぬ

教え子に 書いて貰った 達筆の
墓標を見つめ しばしたたずむ

正月を 田舎に祝し 息子らの
車は忽ち 遠ざかり行く

老いの姑(はは) 看とる彼女の 話きき
吾もかくやと 心さびしも

久々に 教え子集いて 吾(あ)を囲み
しばし止まざり 笑いさざめき

しあわせに ほぼ百歳を 世に生きて
悔いることなく 今日も生き

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