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わたしの実家は
築百数十年の代物

明治の中頃に
建てられたものです。

だから当然

「バリアフリー」
などという発想のない建物で

住むには
まったく不便な家です。

その象徴が上がり端。

土間から畳までの高さ
70センチの上がり端が

50センチと20センチの
2段に分かれていました。

これを百数十年もの間

みんな文句も言わず

ひたすら
昇り降りして来たのです。



十年ほど前

母の膝が悪くなって
階段を4段に直しました。

五年ほど前

その階段で母が転び
片側に手摺を付けました。

そして今年・・・

母の足腰が
もっと弱くなって

全7段に直しました。

もちろん
両側に手摺を付けました。

bfec5054jpeg
 歴代の階段
  左から2段、4段、7段






「もう・・・
何年も使うわけじゃないのに

でも、両手でつかまれるから
ほんとに安心!」

母はそう言って
繰り返し済まながりました。

「転ばぬ先の杖だよ、お母さん!

転んでみんな
寝た切りになるんだからね。

絶対転んじゃ駄目なの!

寝付かれて困るの、誰だと思う?

そうだよ、僕だよ。
僕なんだからね。

お母さんを
絶対転ばさないように
しとかなくっちゃならないの!」

わたしはちょっと意地悪く
言ったのです。

でも

わたしが
本当に言いたかったことは

「最初から

手摺付きの7段にしとかなくて
ごめんね」

ということなのです。



ところが

命の教育をしている
自称四女の遼子さんに

叱られてしまいました。

「その時その時
必要なことをして上げること

それが大事なのよ」って。 
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