ドスン

母ぐらいの歳になると
たった一年で

心身ともに
驚くほど変わります。
 
今回の入院の
１年ほど前の母は
 
衰えたとはいえ
まだそれなりに元気でした。
 
これは
その頃の母の様子です。
 
 
 
皆さんお元気ですか？
おばあちゃんはまあまあ元気です。
 
一昨日は
なけえの桜を見に行き
 
帰りは家の近くまで
 
車椅子につかまって
歩いて帰ってきました。
 
帰って来てから
僕につかまって
 
石垣の草を何本か
抜いたぐらいの元気さです。
 
ただ疲れ切ったらしく
 
家に入るとすぐ
ベッドで昼寝をしました。
 
だけど、
ゆうべはちょっと大変でした。
 
夜中
 
「ドスン」と音がしたので
飛んでいくと
 
おばあちゃんが畳の上に
仰向けに倒れていました。
 
意識もしっかりしていて
どこも痛くないというので一安心。
 
すぐにベッドに寝かせました。
 
おばあちゃんは
 
「一瞬目が見えなくなった」
 
といっていますが
トイレの帰りだったので
 
虚血性貧血みたいなもの
だったのかもと思っています。
 
でもまあ
今朝は元気で目覚め
 
食欲も
僕以上ですから
 
どうか
ご安心ください。
 

なぜって言われても

夜中

母が起きた音で目が覚め
様子を見に行くと

そこにはもう母はおらず

パジャマとパンツが
脱ぎ散らかしてありました。

慌てて
トイレに行ってみると

下半身
すっぽんぽんの母が

便座に
座っておりました。

「お母さん！

何で部屋でパンツ
脱いじゃうのよ！！

パンツ脱いじゃうと

途中で漏らしたら
どもならんでしょうが！！！」

パンツをはかせながら

わたしは
つい言ってしまいました。

「何でって言われてもねえ
・・・・・」

母が困ったように
ぽつんといいました。



人間

切羽詰れば
こういう風にするもんです。

わたしは催して来て

ズボンを脱ぎながら
トイレに走った

子供のころのわたし自身を
思い出したのです。

兄ちゃん、悪いね

「兄ちゃん、悪いね
何ぼでも甘えちまって」

夜中の１時半

母がわたしの目を
じっと見つめながら言いました。

「いいよ、いいよ
どうってことないよ」

わたしは眠い目を擦りながら
答えました。

「私が何か
大きな音でも立てたの？

そっと来た積りなんだけど」

「いんや、立ててないよ。
僕もトイレに起きただけさ」



隣室で寝ている母が
トイレに行く足音で目覚めたわたし。

３０分経っても戻らない母。

気になって

どうせ眠れないのだからと
起き上がり

様子を見に行った時の
会話です。

余糞に気を付けて

お母さんが
お漏らしするのは

我慢し過ぎた時か
ゆるめの時です。

歩くのが遅いし

ズボン降ろしたりするのに
時間かかるからね

どうしても間に合わないことが
あるんです。

万が一ん時の注意事項だけどね

本糞が終わったと思って
始末していると

余糞が出る時があるってこと。

そこん所を
十分注意してください。

一番いいのは
お母さんに頑張ってもらって

少し長めに
座っていてもらうこと。

だけど、お母さんは
座っているだけで大変なんだから

背中でも掻いてやって
気分転換させて下さい。

こう言うのは回り順番

年取れば
僕らだって同じなんだ。

今やっとけば

いざって時
きっとやってもらえるよ。

『子供は親の姿見てる筈』
なんだから。

 

最近のパンツは凄い

お母さんは

お漏らしが殆ど無くて
あってもたまにだから

皆さんは先走って
心配する事はありません。

しかもその上

最近使うようになったパンツは
凄くって

何回かあったお漏らしも

パンツの外へ漏れ出た事なんか
１度もありません。

下着やズボンが汚れないのは
これは救いです。

精神的に物凄く楽ですよ。

パンツは
排尿４回分って奴ですが

ちょっとやそっと
おしっこ漏らしたって

コロンコロンしたウンコしたって
屁でもないのです。

しかもね
不思議な事に、有り難い事に

おしっこから出る
アンモニヤ臭もないんです。

と、言うことは
もしかしたらお母さん

おしっこを漏らして
いないのかも知れません。

感覚が鈍っているので
おプンをしたくらいで

出ちゃったって
感じているだけなのかも知れません。

ここんところは

使用前後のオムツの重さ
比べていないので

確かなことは分かりませんが
まあとに角

アンモニヤ臭がしないのは
凄い救い。

ウンチの時は
そりゃあまあ臭うけれど

そりゃあ
僕らのだって臭うんだから

それ位我慢しなきゃあ
何の為の見守り隊だか分らないからね

これは我慢しましょう。