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一生園に行くとわたしは
母との会話の合間に
 
姉妹にメールを送ります。
 
それはわたしの退屈しのぎになったり
母の近況報告になったり
 
情報交換の場になったりします。
 
 
 
『みんな見たことあると思うけれど
一生園じゃ、昼食が終わると
 
入所者は一斉に
トイレに連れて行かれるよね。
 
みんな車椅子で
 
1列に並ばされて
順番待ってるよね。
 
問題はこれ
こういうのを目の当りにして
 
僕が今、1番心配なのは
自分の下の始末のこと。
 
僕が決まった時間に
出せるかどうかって言うこと。
 
もし、この時出なかったらどうしよう!
不定期に模様したらどうしよう!
 
僕に看護士さん呼べるかな?ってこと。
 
たとえ呼べたとしても
 
「出す時出さなかったんだから
おむつにやってよ!」
 
なんて言われたらどうしよう!ってこと。
 
そう言われて、それでも僕に
連れてってって言えるかな?
 
っていうことなんだ。』
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一生園に行くとわたしは
母との会話の合間に
 
姉妹にメールを送ります。
 
それはわたしの退屈しのぎになったり
母の近況報告になったり
 
情報交換の場になったりします。



『昨日書いた、娘さんと
トイレに行きたいお母さんの話だけどね
 
これって、僕らも経験してること
他人事じゃあないんだ。
 
下の世話って
 
いくら施設入ってても
やっぱり頼みにくいんだよ。
 
(参照:553.人非人のわたし)
 
いくら子供だからったって
いくら親の事だからったって
 
出来りゃあやりたくないよ
下の世話。
 
臭いし、汚いし、重いし
やたら手がかかるし・・・
 
だからこそ、余計頼みにくいんだ
他人様には。
 
先日もさ
お母さんのご飯の後でさ
 
「母がトイレしたみたいなんで
見て下さい」って言うとさ
 
担当の介護士さんが
お母さんのズボンの前ちょっとまくって
 
おむつの上から匂い
嗅いでくれたんだ。
 
そんときゃあ
してなかったんだけどさ
 
介護士さんは
これから昼ご飯って時だった。
 
「このやり方が一番簡単なんで」
 
って、介護士さんは
笑顔で言ってくれたんだけどね
 
ぼかあ正直
「悪いなあ」って思ったよ。
 
「もうちょっとうまい方法
ないもんかなあ」って思ったよ。
 
そんなこんなでぼかあ
 
自分がそうなった時の下の世話のこと
ほんと、心配してんだよ。
 
まさか
 
息子の嫁さんにゃあ
頼めないもんね』

一生園に行くとわたしは
母との会話の合間に
 
姉妹にメールを送ります。
 
それはわたしの退屈しのぎになったり
母の近況報告になったり
 
情報交換の場になったりします。
 
 
 
『さっき食堂で
 
お母さんと
プリン食べてるとね
 
隣のテーブルでひとり待っていた
女性んとこへ
 
「お待たせしました!」って
介護士さんが
 
車椅子に乗せた彼女のお母さんを
連れて来たんだ。
 
「トイレに行きたいよう」
 
食堂へ来るなりというか
テーブルんとこへ来る間中もと言うか
 
テーブルんとこへ来てからもずっとというか
お母さんは看護士さんに
 
「トイレ行きたいよう」って
何度も何度も訴え続けていたんだよ。
 
娘さんなんかまったく
眼中にないって様子だった。
 
感動の再会を期待して来た筈の
娘さんは可哀そうに
 
完全に無視されてた。
 
「大丈夫ですよ。
さっき行って来たばかりですからね
 
しばらく行かなくても
大丈夫ですよ」
 
と、お母さんに半分娘さんに半分
何度も言って
 
介護士さんはそのまま
出て行っちまった。
 
「お母さん、ごめんね。
この前来てから2週間半も経っちゃった。
 
もうちょっと早く来なけりゃあって
思ってたんだけどね
 
なかなか来られなかった。
でも、会いたかったあ!
 
お母さんも
会いたかったでしょお?」
 
「会いたかった。
トイレ行きたいよう!」
 
お母さんは一応
「会いたかった」と言った後で
 
また直ぐトイレを訴えたんだ。
 
お母さんにとっちゃあそん時
トイレが最大の関心事
 
娘さんとの
嬉しい再会どころじゃなかったんだ。
 
「お母さん!
トイレ行きたいの?
 
でもね、介護士さんが
 
さっき言ってたじゃない
行って来たばかりだって。
 
だから大丈夫よ
行かなくっても」
 
そう説得されてもお母さんは
やっぱり「トイレ、トイレ」の繰り返し。
 
「それよか、お母さんこれ見てみて
もう秋でしょ!
 
だから、松ぼっくり拾って来たのよ
ドングリも。
 
お母さん、覚えてるでしょ?
昔、ヤジロベー作ったじゃない」
 
娘さんがそう
気を逸らすように言っても
 
お母さんはまったくの上の空。
 
「うん、覚えてる。
トイレ行きたいよう、もう漏れそうなのよ」
 
の一点張り。
 
「弱ったなあ、お母さん。
 
私ねえ
肩痛めちゃってるでしょ。
 
だから、お母さんを連れてっても
支えられないのよ。
 
ねえ、お母さん
ちょっと、外見てみてよ。
 
もう秋よ、空が真っ青でしょ
今外じゃ紅葉がまっさかり。
 
だからこれ
落ち葉も拾ってきたのよ。
 
見てみてこれ
きれいでしょ!
 
お母さんは家の中ばかりいるから
見せようと思って拾って来たのよ」
 
娘さんが再三再四そう言って
 
手を変え品を変え必死に
気を逸らそうとしたのだけれど
 
可哀そうに
 
お母さんはトイレのことで
やっぱり頭がいっぱい。
 
松ぼっくりにも、どんぐりにも
青空にも落ち葉にも、一向に反応しなかった。
 
「そうだ!お母さん!
 
おむつでやっていわよ
その為のおむつだもの。
 
ね、お母さんそうでしょ
そのためのおむつだもんね。
 
だからおむつで
おむつで何とかやってもらえない?
 
駄目?
やっぱり駄目?
 
そうかあ、弱ったなあ
やっぱり行くしかないかあ!
 
そうかあ」
 
娘さんは最後にそう言って
意を決しったように立ち上がり
 
お母さんの車椅子押して
食堂出て行ったよ。
 
僕はこの親子の会話聞いてて
ほんと辛かった。
 
僕にゃあ分かるんだ、娘さんの気持ち
みんなも覚えあるだろ?
 
他人事じゃあないんだ
こういうのって』

一生園に行くとわたしは
母との会話の合間に
 
姉妹にメールを送ります。
 
それはわたしの退屈しのぎになったり
母の近況報告になったり
 
情報交換の場になったりします。
 
 
 
『お母さんは
 
でっかいプリンを食べ終わり
いま食休み中。
 
窓際に
僕とふたり並んで日向ぼっこ。
 
あったかくて
僕も眠たくなってきた。
 
空は青いし
落葉松は黄色く色付いたし
 
その向こうには
 
雪をかぶった富士山や甲斐駒
鳳凰三山がそびえ立ち
 
最高の景色。
 
お母さんは元気だし
 
これといった心配事もなく
時間よ止まれって思うくらい。
 
まあ、ほんとうに
止まられても困るけれど
 
これが幸せなひとときって
もんだろうな』
一生園に行くとわたしは
母との会話の合間に
 
姉妹にメールを送ります。
 
それはわたしの退屈しのぎになったり
母の近況報告になったり
 
情報交換の場になったりします。
 
 
 
『お母さんの入れ歯が
夕べまた壊れました。
 
牛田リーダーが
治しに出してくれていて
 
午後には治って来そう。
 
だから今お母さんは
 
上下一本づつの歯で
バナナを食べています。
 
いかにも食べにくそうで
ひと欠片のバナナが
 
かなり長い間
口の中に滞留しています。
 
それを知らずに
次のを口に入れると誤嚥の元。
 
だから僕は
お母さんに口を開けてもらって
 
確認してから
次を入れるようにしています。
 
それにしても問題は
壊れてばかりいる入れ歯を
 
どうやって
作り直すかっていうこと。
 
歯医者に診せなきゃ
健康保険じゃ作ってもらえないんだ。
 
それより何より
H市みたいに巡回歯科がない所で
 
お母さんみたいにバルーン着けてる人や
寝た切りで気軽に医者に行けない人は
 
一体どうすりゃいいんだえ?!?
 
例え連れてけたとしてもさ
 
背中の曲がっちまったお母さんを
どうやって診察台に載せておくんだよ。
 
それでなくたってお母さん
もう息絶え絶えなんだよ!!!
 
若い時から
長い間健康保険をかけて来て
 
百歳過ぎていざ
保険使おうと思っても使えない。
 
こんなバカなことがあって
いいのかね!
 
っとここまで書いた時
入れ歯が治って帰って来てくれた。
 
先ずは一安心』
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