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男は、子供の時から
『家族の為に働くぞ!』
って、決意しているものです。
小学校の2年か3年になった
わたしは
毎年
秋になると山へ
しばっ栗やアケビを
秋になると山へ
しばっ栗やアケビを
採りに行くようになりました。
台風の翌朝には
風で落ちた渋柿を
拾いに行くようにもなりました。
拾いに行くようにもなりました。
家にはもちろん
栗や柿の木があったのですが
わたしにとっては
外から採って来ることこそが
大事。
『男の使命は、家族の為に
他所から、何か
食べ物を採って来る事』
と、そう固く
思い込んでいたのです。
だから、わたしは
まだ笑んでもいない
しばっ栗の
薄黄色い実を採って来て
「しばっ栗、採って来たよ!
お母ちゃん!!!」
と、得意になって
差し出したのでした。
今考えれば
味も何も無い
ただ水っぽいだけの
未熟な栗だったのですが
母はそのたんび
嬉しそうに
「よく採れたわねえ!
これ、初物よ。
ほんとに美味しいわ!」
ほんとに美味しいわ!」
と、渋皮を
爪の先で擦り落として
食べてくれたのです。
わたしは、そんな
嬉しそうな母の顔を見るたんび
何か、男の務めを果たしたようで
誇らしい気持になったのでした。
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