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「明かりなんか
点けなくたって大丈夫

ちゃんと見えてるわよ。

つかまらなくたって大丈夫
これこの通り歩けるわ。

いちいち面倒なのよ
点けたりつかまったりって」

母がそう
頑固に言い張ります。

だけど・・・

わたしは
母のこの慢心が怖い。

いわれのない自信と
面倒くさがりが怖いのです。



母のベッドからトイレまで
手摺が連続して設けてあります。

もちろん
明かりだって設けてあります。

だけど
手摺があっても

つかまらなければ
何の役にも立たない。

明かりがあっても

点けなければ
何の役にも立たない。

母に慢心されたら終わり
面倒くさがられたら終わり。

打つ手が無いのです。

それでとうとう
わたしは

家中の明かりが夜中も
消えないようにしたのです。

母には

昼間のように明るい寝室で
寝てもらうことにしたのです。

多分母は眠りにくいだろう
と、思います。

「くだらない強制をして」
と、思っているだろうとも思います。

だけど、母は息子思い
文句は言いません。

「もう、明るいのにも慣れた」
って、言ってくれています。

「兄ちゃんに心配かけちゃあ
悪いからね」
って、言ってくれてもいます。

「あんたは心配性なんだから!」

姉妹たちは
他人事のように笑いますが

わたしは母に転ばれては困る
本当に困るのです。

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