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「太郎!太郎!」
とある夜中、わたしは
母の呼ぶ声で目を覚ましました。
『何かあったか!』
と、わたしは眠い目をこすりながら
母の部屋に行きました。
ところが、母は熟睡中
微動だにせず、眠っておりました。
わたしは寝ぼけて
母の所へ行ったのです。
母に比べて
途方も無く若いわたしが
寝ぼけたのです。
101才を超えた母に
何にも無い訳がありません。
多少の混乱があっても
止むを得ないことなのです。
だから
最近のわたしは出来るだけ
母に逆らわないようにしています。
「もう1人はどうしたの?
一緒に行った
もう1人の男の人」
と、ショッピングから帰ったわたしに
母が今日も聞きました。
「ああ、Nね
東京へ帰るんだってさ。
だから、途中で別れたんだよ」
と、わたしは母に調子を合わせて
答えました。
「何、寝惚けたこと
言ってんのよ!
ぼかあ、最初っから1人!
言ってんのよ!
ぼかあ、最初っから1人!
お母さんは僕が
一体誰と行ったと思ってるのさ」
なんて言って
追い討ちをかけるのを止めました。
そんな事をしていたずらに
母を混乱させる愚に
やっと気付いたのです。
『嘘も方便』の正しい使い方を
少し理解したのです。
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