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母は時々

社会福祉関係の講習会に
招かれます。

自称四女の遼子さんが講演する時
一緒に呼ばれるのです。

そこで

自分の来し方や生き方
健康法や自己流の体操などを

ご披露しています。

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 自己流の体操を披露する母






「高齢者に学ぶ」
そんなタイトルの付いた講習会。

自分がお役に立てると
母は大張りきり。

いろんな方に会える
いろんな方と話せる

人に会うことの大好きな母は
もう何日も前から大張りきり。

遼子さんの上手な引き出しで

百歳間近の母にも
活躍の場があるのです。



うれしいのは会の後。

大勢の方が決まって

「お元気ですね」と
声をかけて下さり

「長寿にあやかりたい」
と、握手を求めて下さるのです。

しかも、嬉しいことに
この方々

必ず腰をかがめ

座った母の目線に合わせて
話して下さるのです。

こんな思いやり溢れた方々が
どんなに母を力づけ

母の
頑張る力になっていることか。

わたしは本当に
ありがたいと思っているのです。

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人生

何かやるには
潮時があるのだ、と思います。

母は米寿の記念に

自分史「あしたもルンルン」を
出版しました。

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 孫達が挿絵を書いてくれました





92歳の時

自分が育てている
花々を自分で撮りためて

写真誌
「毎日が花曜日」を出しました。

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 自分の育てた花々を撮りためて




「そんな物出したって
誰も見ちゃあくれないよ。

つんどくされるのが関の山」

そんな悪態をついて

わたしは
2度とも反対したのです。

だけど

母は老いの一徹、強情一途。
言い出したら聞きません。

2冊とも
思い通り出版したのです。

そして今、わたしは

「出してもらっといてよかった」
と、つくづく反省しているのです。

母にはやっぱり

あの時にしか出来なかったと
思えるからです。



そして

白寿を超えた母が
またまた言い出しました。

「私の記念館を建てたい」
って。

「小さくてもいいから
小屋を建て

自分の出した本や写真誌を
飾りたい

自分が使った
楽器や写真機も飾りたい

ライフワークの
『愛育関係の資料』も飾りたい。

そこに

ちょっとした
応接セットをおいて

お茶でも飲みながら
みんなに見てもらいたい。

私がどんな人間だったのか

私が
いなくなった後も

みんなに覚えておいて
欲しいのよ」

と、そう母は言うのです。

「そんな物建てなくたって・・・

家中がお母さんの物で
溢れているじゃない

この家その物が
もうお母さんの記念館。

部屋中に掛けられた表彰状

飾り物、写真・・・
ぜ~んぶお母さんの物じゃない。

お茶だって

この居間で飲んでもらえば
いいじゃない」

わたしはそう言って

性懲りもなく
今、反対しているのです。
 

先日

二週間ぶりに実家に帰ると
柱時計が止まっていました。

何十年もの間

母の定位置の
鴨居の上で

時を刻んでいた柱時計。

一度ねじをやると
一月は刻み続ける柱時計

それが止まっていたのです。

ねじをやるのはわたしの仕事

亡くなった父に代わって
ずっと続けてきたねじやり

ねじやりは
家を継いだ者の大事な務めです。

それなのにわたしは

この前来た時
やり忘れていたのです。

時計の止まったことに

母が気付いていたのかどうか
私には分りません。

わたしには
何にも言いませんでした。

だけどわたしは

「母にも父にも
申し訳ないことをしてしまった」

と、心底思ったのでした。

母は今
必死にもがいています。 

何とか

自立していたいと
悪戦苦闘

今日も努力を続けているのです。

そんな母を見ていて
わたしは

「自立支援具の開発」を
思い立ちました。

少しでも、母の助けになれば
と、思ったのです。

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 起立補助椅子・イタクナイス
  背中の曲った母の為に開発しました







そして
母と同じように

「何とか自分で・・・」
と、頑張っておられる方の

お役にも立てれば
と、考えたのです。

でも

考えてみれば
母の姿は明日のわたしの姿。

「母の為に」と言いながら

わたしは自分の明日にも
備えているのです。

母は
この10月

満99歳になりました。

いよいよ
100の大台間近です。

ありがたいことに
とても元気で

一人暮らしをしています。

それでもやっぱり歳は歳

足や膝に
痛みが出てきているし

耳も遠くなってきている。

眼も薄くなってきているし
忘れ物も多くなってきている。

だんだん
弱ってきていることは確かです。



わたしが哀しいのは
母がそれを自覚している事。

母は
余り弱音を吐きせんが

いろんな事が
出来なくなって行く不安に

必死に耐えているのが
分かります。

母は

何とか自立していたいと
悪戦苦闘


必死でもがいているのです。

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